大判例

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仙台高等裁判所 昭和25年(う)1080号 判決

原判決は、被告人松本与三郎に対する公訴事実中第一、第二及び第三の(一)の内政治上の活動をしたという部分については無罪を言渡し、その余の公訴事実を有罪と認めて同被告人に対し懲役六月(但し三年間執行猶予)の言渡をし、之に対し、原審検察官から法定の期間内に適式の控訴申立あり、該申立は、部分を限つていないので、原判決全部に対する控訴があつたものとなるのであるが、其の後当審において、当裁判所が指定した控訴趣意書提出期日に提出せられた検察官の控訴趣意書は一通で、之を見ると、その冒頭に松本与三郎外二名に対する「昭和二十二年勅令第一号違反被告事件について、無罪の言渡のあつた部分について申立てた控訴の理由は左の通りであります」と前提し原判決中無罪の言渡をした部分についての詳細な論旨を展開しているが、原判決中有罪の言渡をした部分については直接にも間接にも全然論及してない。従つて、原判決中有罪の言渡をした部分については控訴趣意書の提出がなかつたことに帰着する。果して然らば本件控訴中原判決が有罪を言渡した部分に対しては控訴不成立に帰したわけで刑事訴訟法第三八六条第一号の規定により決定を以つて之を棄却すべきものである。

(後略)

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